
映画で観たトレーニング考察!アレどんな効果?#4『ケープ・フィアー』編 - physica
1991年公開の映画『ケープ・フィアー』は、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演のサスペンス映画。
この作品で特に印象的なのが、服役中のマックス・ケイディ(ロバート・デ・ニーロ)が自身の弁護を全うしなかった弁護士への復讐のため、刑務所内でひたすら勉学と肉体改造に励むシーンです。
今回はこのシーンでのトレーニング描写を振り返り、実際のフィットネス視点でその効果を考察したいと思います。
『ケープ・フィアー』のトレーニング
マックス・ケイディは14年間刑務所に収監される間、徹底的に肉体を鍛え上げます。映画では以下のようなトレーニングが描かれています。
獄中でのディップス


映画の描写:
刑務所内で黙々とディップスをこなすマックス。映画ではこの直後、看守に呼ばれてそのまま出所。ここからマックスの復讐劇が始まっていきます。
現実的な効果:
ディップスは、主に上腕三頭筋、大胸筋、三角筋前部を鍛える種目です。

上半身の角度によってこれらの筋肉の使われる割合が微妙に変わり、真っ直ぐ立てた状態で行うと上腕三頭筋、そこから少し前に倒すと三角筋前部、さらに前に倒すと大胸筋が刺激を受けやすくなります。
劇中ではややハイペースで繰り返す様子が描かれていますが、実際はどのフォームで行ってもバランスを取るのが難しく、動きをコントロールしながら行うことで上腕三頭筋にバチバチに刺激が入ります。
バリエーション:

自重で10回以上できる人には荷重ディップスがおすすめ。

逆に自重が難しい人にはベンチディップス。足で体重を支えながら行える。
注意点:
・上腕三頭筋特化のフォームとして上半身を真っ直ぐ立てて行う場合、あまり体を下ろしすぎると肩に負担がかかるので注意が必要です。
・肩をすくませると大胸筋への刺激が弱くなり、これも肩への負担が増えてしまいます。肩甲骨を寄せて肩がすくまないように注意しましょう。
名優ロバート・デ・ニーロの役作り
前回の『タクシードライバー』に続き、今回もロバート・デ・ニーロ主演作からのトレーニング考察ですが、映画公開時の彼の年齢は『タクシードライバー』が33歳、『ケープ・フィアー』が48歳です。

(左)『タクシードライバー(1976)』/ (右)『ケープ・フィアー(1991)』
はい。歳を重ねて衰えるどころか、若い頃よりバルクアップしています。本当にありがとうございました。
この記事のライター

physica編集部
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