意味がわかると怖い話「片付けない男」 - physica

深夜のジム

深夜の24時間ジム。

俺がジムに着いた時、先客は1人だけだった。

バーベルに見たこともないほどプレートをつけたマッチョな男が、パワーラックでベンチプレスをしていた。

「うおおおお!っ…ああああああ!!」

相当追い込んでいるように見えるが、それにしてもうるさい。

俺が着替えている間も雄叫びのような男の声がロッカーまで響く。

(1人ならいいけど、隣でこんな大声出されたら迷惑だなあ)

そう思いながらロッカーを出た時、ちょうど男とすれ違った。

(なんだもう帰るのか、良かった)

あの声に悩まされずに済むことに安堵して、俺もベンチプレスをするためにパワーラックに目をやると、男の使っていたベンチプレスのセットがそのまま残っていた。

ベンチも、バーベルも、そのまま。

汗も拭かれていなければ、20kgプレートを8枚もつけたバーベルもそのまま。セーフティバーも1番下に下げたまま。

(使ったら片付けろよ……)

そそくさと着替えを済ませてジムを出ていく男を尻目に、俺はベンチをせっせと戻した。


あなたは、この話の怖さがわかりますか?

この記事のライター

physica編集部

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