暑さvs寒さ、本当にキツいのはどっち? - physica

暑いのと寒いの、どっちがキツい?

これは「寒ければ着込めばいいから暑い方が苦手かな」「私は寒い方が嫌だな〜」と意見が分かれるところですね。

では実際のところ、人間の体は“暑さ”と“寒さ”のどちらに弱いのでしょうか。今回はそこを深掘ってみたいと思います。

「体温」で考えると下がるほうが危険

低体温

人間は体温が平熱より2℃上がってもただちに命の危険はありませんが、2℃下がると致命的です。

深部体温が35℃以下になると、判断力低下、手足の動きの低下、意識障害といった症状が起こり始めます。そして、34℃以下になると生命維持が難しくなります。

このように体温で考えると、人間は寒さに弱いと言えるかもしれません。

ただ、人間の体は寒さへの対抗手段も持っています。

寒さへの対抗手段

寒いとき、体は以下のような方法で熱を守ろうとします。

【震える】
筋肉を小刻みに動かして熱を作ります。いわゆる「シバリング」です。筋肉は人体最大の発熱装置なので、筋肉量が多い人ほど寒さに強い傾向があります。
【血管を縮める】
毛細血管を縮めて皮膚付近の血流を減らし、熱が外へ逃げるのを防ぎます。手足が冷えるのは、「まず中心部を守る」という生存戦略でもあります。

一方、暑さは

暑さ

では暑さはどうでしょうか。

もちろん人体は暑さに対しても対抗手段を持っています。【発汗】です。汗が蒸発するときに熱を奪い、体温を下げてくれます。

しかし、この仕組みには大きな弱点があります。

湿度が高いと、汗が働かない

湿度が高いと汗が蒸発しにくくなります。

つまり、高温多湿の環境下では「汗は出ているのに、体が冷えない」という状態になりやすいのです。

暑さは“脳”にダメージを与える

さらに暑さは「不快」なだけでなく、体温調節システムそのものを壊しにきます。

特に脳は高温に弱い臓器で、深部体温が40℃近くになると、判断力の低下、めまい、吐き気、意識障害などが起こります。

熱中症で「自分がおかしいことに気づけなくなる」のは、脳も熱の影響を受けているからです。

では結局、どちらがキツい?

高温多湿

《人間の基本スペックとしては寒さに弱い。しかし高温多湿になる環境下では暑さの方がキツい》

というのが結論になるのではないでしょうか。

「寒いのは着れば何とかなるけど、暑いのは限界がある」という私たちの感覚は、実はかなり理にかなっているのかもしれません。

特に現代は、エアコン生活や運動不足、汗をかく機会の減少などによって、暑熱耐性が落ちやすい環境です。猛暑による健康被害や死亡例も毎年問題になっています。

汗をかく能力も“使わないと衰える”とよく言われますが、適度な運動や入浴による発汗、水分・ミネラルの補給などを習慣化して、根本的な「体温調節能力」は失わないようにしたいですね。

この記事のライター

physica編集部

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