サッカーの背番号「10」はなぜエースナンバーなのか - physica
かつての日本代表・中村俊輔選手や漫画『キャプテン翼』の主人公・大空翼など、サッカーに詳しくない人でも、彼らの背番号「10」が皆の期待を一身に受けたエースの番号というイメージは何となく持っているはず。
今回は、なぜこの背番号がこれほどまでに神格化され、エースナンバーと呼ばれるようになったのか?その歴史と理由を紐解いていきたいと思います。
ポジションと役割の合致

背番号が固定制になる前、番号はピッチ上の「ポジション」を表していました。
• 1番: ゴールキーパー
• 2〜5番: ディフェンダー
• 6〜8番: ミッドフィールダー
• 9番: センターフォワード
• 10番〜11番: インサイドフォワード / 攻撃的ミッドフィールダー
基本的にはこのように、数字が小さいほど自軍のゴールに近いポジションが割り振られます。そのため、10番を含む9番〜11番は相手ゴール前の攻撃的なポジションとなり、必然的にこれらがエースナンバーと認識されていました。
「サッカーの神様」の番号

そして1958年、10番が特別な意味を持つことになる決定的な出来事が、ワールドカップ・スウェーデン大会で起こります。
「サッカーの神様」ことペレが、ブラジル代表チームの控えとして出場していたこの大会。背番号は監督によってランダムに割り振られ、たまたま当時17歳だったペレに10番が与えられていました。しかし、この大会でペレが最年少得点記録、最年少ハットトリック記録と、異次元の活躍を見せてブラジルを優勝に導いたことで、背番号「10」は絶対的なエースの番号として世界中にそのイメージを定着させることになりました。
伝説たちが繋いだ10番の系譜

ペレ以降も、各時代の象徴となる天才たちが10番を背負い続けたことで、その価値はさらに高まりました。
ジーコ、ロナウジーニョ、ネイマール、ケンペス、マラドーナ、メッシ、バッジオ、デルピエロ、トッティなど、各国の名だたる選手が10番をつけたことで「10番を背負うことは、チームの顔になること」という文化が確立されたのです。
現代サッカーにおける10番の変化

近年のサッカーでは戦術が進化し、10番タイプ(トップ下)を置かないシステムも増えています。しかし、たとえポジションがサイドやボランチであっても、チームで最も創造性に溢れ、試合の流れを作れる選手が10番を選ぶ傾向は変わらないように思えます。
もはや背番号「10」は、ひとつの概念なのかもしれません。
この記事のライター
physica編集部
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