【やっぱりややこしい】短・中・長鎖脂肪酸の違い - physica

以前の記事で、「体脂肪・中性脂肪・脂肪酸の違い」について紹介しました。

この中の脂肪酸というのは、実は1種類ではなく「短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸」3種類に分けることができます。これは、なんとなく聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。

これらはすべて「脂肪酸」の仲間ですが、体の中での働きや、ダイエット・健康への影響が全く異なります。

今回は、それぞれの特徴を整理して、気をつけるべきポイントなどを解説したいと思います。

脂肪酸は「鎖の長さ」で分類される

脂肪酸は、カルボキシ基という原子の結合体に炭素原子が鎖のようにつながってできており、この炭素原子の数によって呼び名と性質が変わります。

名前の通り、長さの違う鎖(チェーン)をイメージするとわかりやすい。

短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)

食物繊維

▶︎腸内環境のカギを握る脂肪酸

炭素の数:6個未満

主に大腸の中で、ビフィズス菌などの善玉菌が食物繊維を分解(発酵)するときに作られます。腸内環境を整えるだけでなく、全身の代謝を上げたり、炎症を抑えたりする「スーパー脂肪酸」として注目されています。

主な種類:酪酸、プロピオン酸、酢酸など

摂り方のコツ:油として直接摂るのではなく、水溶性食物繊維(海藻、もち麦、ごぼう等)やを食べて、腸内細菌に腸内で作ってもらうのが基本です。

中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)

ココナッツオイル

▶︎すぐにエネルギーになる脂肪酸

炭素の数:6〜12個

ココナッツオイルやパーム核油に多く含まれる成分です。吸収された後、門脈を通って直接肝臓へ運ばれます。長鎖脂肪酸に比べて約4〜5倍も速く分解され、すぐにエネルギーに変わるため、脂肪として蓄積されにくいのが最大のメリットです。

主な種類:カプリル酸、カプリン酸(MCTオイルの主成分)

摂り方のコツ:MCTオイルが効率的です。無味無臭なので、コーヒーやサラダにかけて取り入れるのがおすすめ(熱で分解されてしまうので油炒めなどの調理には向かない)。

長鎖脂肪酸(ちょうさしぼうさん)

オリーブオイル

▶︎最も一般的な脂肪酸

炭素の数:13個以上

私たちが普段食べているほとんどの油脂(サラダ油、オリーブオイル、肉の脂など)がこれに当たります。吸収された後、リンパ管を通ってゆっくりと全身を巡り、エネルギーとして使われたり脂肪として蓄えられたりします。

主な種類:オレイン酸(オリーブ油)、リノール酸、DHA・EPA(魚の油)

摂り方のコツ:量を控えることも大切ですが、「質」が重要。酸化しやすい油(揚げ物など)を避け、アマニ油や魚の油などのオメガ3系を意識して摂りましょう。

結局、何を意識すればいい?

現代の食生活で意識したいのは、以下の2点です。

1. 「短鎖」を増やす: 食物繊維をしっかり摂り、腸内細菌に短鎖脂肪酸を作ってもらう環境を整える。

2. 「中鎖」を活用する: ダイエット中や運動前のエネルギー補給に、MCTオイルを取り入れてみる。

脂肪は「食べたら太る」という単純なものではなく、脂肪酸の種類によって効果が違います。日頃の食事では、自分の目的(腸活なのか、ダイエットなのか)に合わせて賢くオイルを選んでみてくださいね!

この記事のライター

physica編集部

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