ストレッチが痛いのは「多関節筋」のせい?体の硬さを攻略するヒント - physica

「毎日ストレッチをしているのに、なかなか体が柔らかくならない」

「前屈をすると、裏側がちぎれそうなほど痛い!」

そんな悩みをお持ちの方は、筋肉がまたいでいる「関節の数」に原因があるかもしれません。

今回は、体の硬さを攻略する鍵となる「多関節筋(たかんせつきん)」の正体と、効率よく柔軟性を高めるヒントをお伝えします。

「多関節筋」がストレッチの邪魔をする?

私たちの体には、1つの関節だけをまたぐ「単関節筋」と、2つ以上の関節をまたぐ「多関節筋」があります。

ストレッチで「痛い!」「突っ張る!」と感じる代表格は、実はその多くが多関節筋です。

例)

• ハムストリングス(太もも裏): 股関節と膝関節をまたぐ

• 腓腹筋(ふくらはぎ): 膝関節と足関節をまたぐ

• 大腿直筋(太もも表): 股関節と膝関節をまたぐ

これらの筋肉は、複数の関節を同時に動かそうとすると、まるで「短すぎるゴム」のようにピンと張り詰めてしまいます。

なぜ多関節筋は「痛い」のか

例えば、座った状態で膝を伸ばして前屈をしてみてください。ものすごく太ももの裏側が伸びますが、この部分が硬い痛いですよね?

これは、ハムストリングスが「股関節で引き伸ばされる」+「膝関節でも引き伸ばされる」というダブルパンチを受けているからです。2つの関節で同時に限界まで伸ばされるため、筋肉は悲鳴をあげ、それ以上伸びないようにブレーキをかけてしまいます。これが「痛みの正体」であり、体が硬いと感じる原因です。

体の硬さを攻略する3つのヒント

多関節筋の性質を理解すれば、闇雲に伸ばすよりもずっと楽に柔軟性を高めることができます。

① 「1つずつ」関節を攻略する

いきなり2つの関節を全開で伸ばそうとすると、痛みで筋肉が強張ってしまいます。

解決策: 片方の関節を少し緩めた状態で、もう片方をじっくり伸ばすことから始めましょう。

例)ハムストリングスなら、少し膝を曲げた状態で骨盤を倒し、そこから徐々に膝を伸ばしていくと、痛みが分散されやすくなります。

② 拮抗筋(反対側の筋肉)を意識する

筋肉には、反対側の筋肉(拮抗筋)に力が入ると、自分自身はリラックスするという性質(相反神経抑制)があります。

解決策: もも裏を伸ばしたいときは、あえて「前もも(大腿四頭筋)」にグッと力を入れてみてください。すると、裏側の筋肉のブレーキが外れやすくなります。

③ 「呼吸」で脳のブレーキを外す

多関節筋が突っ張ると、脳は「これ以上は断裂する!」と判断して筋肉を硬くします。

解決策: 痛いところで息を止めず、深く長い吐息を意識しましょう。副交感神経が優位になり、脳からの「硬くしろ」という指令が弱まります。

仕組みを知れば、ストレッチはもっと楽になる

体が硬いのは素質がないからではなく、単に多関節筋の攻略法を知らなかっただけかもしれません。

筋肉がどこからどこまで付いているのかを少し意識するだけで、ストレッチの痛みは驚くほど軽減し、効果は飛躍的に高まります。今日から「2つの関節を同時に無理やり伸ばしていないか?」をチェックしてみてくださいね。

この記事のライター

physica編集部

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