肩甲上腕リズムとは?肩がスムーズに動く仕組みをわかりやすく解説 - physica

手を挙げる、物を持ち上げる、投げる――

こうした日常動作やスポーツ動作を支えている重要な仕組みが「肩甲上腕リズム」です。

このリズムが崩れると、肩こりや肩の痛み、インピンジメント症候群などの原因になることもあります。

肩甲上腕リズムとは

一言で言うと、「腕と肩甲骨が連動して動く、決まった割合のこと」です。

私たちが腕を横に上げていくとき、実は腕(上腕骨)だけが動いているわけではありません。土台となる肩甲骨も一緒に回転することで、高い位置まで腕を上げることができるのです。

動きの黄金比「2:1」

一般的に、腕を180°真上まで上げる際、その内訳は以下のようになると言われています。

  • 肩甲上腕関節(腕の骨)の動き:120°
  • 肩甲胸郭関節(肩甲骨)の動き:60°

この「2:1」の比率こそが、健康的な肩の動きの指標となる「肩甲上腕リズム」です。

リズムが崩れると

肩の痛み

もし肩甲骨が動かず、腕の骨だけで無理に上げようとすると、以下のような不具合が生まれてしまいます。

・インピンジメント(衝突)が起きる

腕の骨が肩の屋根(肩峰)にぶつかり、中にある腱板や滑液包などの組織を挟み込んで痛めてしまいます。

・可動域が狭くなる

構造上、肩甲骨が動かないと腕は90°〜120°程度で止まってしまいます。

・周囲の筋肉への過負荷

連動が崩れると、肩まわりの筋肉(僧帽筋や棘上筋など)に無理な力がかかり、肩こりや四十肩・五十肩の原因になります。

リズムが崩れる主な原因

猫背

「最近、腕が上がりにくい」「上げるときにパキパキ鳴る」という方は、リズムが崩れている可能性があります。

• デスクワークによる猫背(円背)姿勢

背中が丸まると肩甲骨が外側に開きっぱなしになり、スムーズな回転を邪魔します。

• 肩甲骨周りの筋力不足・柔軟性不足

肩甲骨を動かす「前鋸筋」や「僧帽筋下部」が弱い、または硬いと動きが制限され、リズムが乱れます。

・偏ったトレーニング習慣

肩周りの特定のアウターマッスル(大胸筋・三角筋など)ばかり鍛えていると、インナーマッスルとの筋力バランスが崩れ、関節の正常な動きが阻害されます。

• 過去のケガ

肩を痛めたことで無意識に動きをかばい、変なクセがついてしまうこともあります。

セルフチェックと改善のヒント

鏡の前でゆっくり腕を横から上げてみてください。

✔︎ 肩をすくめるようにして上げていませんか?

✔︎ 左右で肩甲骨の動き出しのタイミングが違っていませんか?

もし違和感があるなら、まずは「肩甲骨はがし」のようなストレッチや、大胸筋・広背筋・三角筋のストレッチが効果的です。

筋トレをする人であれば、ラットプルダウンやショルダープレスでは「腕の上げ下げ」だけでなく「肩甲骨が動いているか」も意識して行いましょう。

この記事のライター

physica編集部

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