懸垂はなぜ「クイーン・オブ・エクササイズ」と呼ばれるのか? - physica
「キング・オブ・エクササイズ」といえばスクワットですが、実は巷では「クイーン・オブ・エクササイズ」と呼ばれるエクササイズも存在しています。
──それが「懸垂(チンニング)」です。
これにはまだ賛否両論あるかもしれませんが、今回は懸垂がそう呼ばれる理由をphysica的に考察してみたいと思います。
懸垂が「クイーン・オブ・エクササイズ」と呼ばれる理由

理由①:上半身の筋肉を鍛える種目である
懸垂は、言わずと知れた背中のトレーニング種目の代表格。しかも腕や肩の筋肉も同時に鍛えることができる上半身の複合関節種目です。
これが主に下半身の筋肉を稼動させるスクワットと、ある意味「対」をなしているため、キングをサポートするクイーン(王妃)にふさわしいポジションのエクササイズといえます。
また、スクワットが「プッシュ(押す)動作」であるのに対し、懸垂が「プル(引く)動作」であるのも美しい対比構造といえるでしょう。
理由②:筋肉の動員数も多い
スクワットが「キング」と呼ばれるのは、その圧倒的な筋肉の動員数にも理由があります。
それに対し懸垂も、総量ではスクワットに及ばないものの、広背筋・僧帽筋・大円筋・三角筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋・前腕屈筋群など、上半身最大級の筋肉を含めた非常に多くの筋肉が動員されるエクササイズです。
これは、キングと同じく多くの国民をまとめ上げるクイーン(女王)の称号にふさわしいといえるでしょう。
理由③:姿勢を美しく整える“美背中”効果
懸垂は筋力強化だけでなく、姿勢改善にも効果的です。
広背筋や肩甲骨まわりを鍛えることで、猫背や巻き肩が自然と改善されます。
その結果、立ち姿が美しくなり「背中からキレイになれる」ところは、女性の頂点としてのクイーンの座にふさわしいですね。
理由④:昔からある
これは「懸垂がクイーンである理由」というより「クイーンである条件」といった方が正しいですが
懸垂は、昨日今日生まれたエクササイズではありません。スクワットと同じくはるか昔より多くのトレーニーに愛され続けたエクササイズです。
つまり、王族たるキングと同等の権威性を備えています。
結論:概ね納得、しかし…

以上の理由から、懸垂が「クイーン・オブ・エクササイズ」と呼ばれているのではないかと考察したわけですが、いかがでしたか?
ある程度納得できる理由を導き出せたのではないかと思います。
しかし、本音を言えば、まだ一点だけモヤモヤしている部分が残っています。
「BIG3」の存在です。
BIG3とは、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトのフリーウェイトトレーニングを代表する3種目。もし懸垂がクイーンであるなら、それはキングのスクワットと同等の求心力を持っていて良いはずで、それならばなぜBIG3に入っていないのかと思うわけです。
このあたりは人によって捉え方が違うでしょうから、まだまだ考察の余地があるということで今回は終わりにしたいと思います。
この記事のライター
physica編集部
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