筋トレの休息時間は長い方がいい?短い方がいい? - physica

みなさんは筋トレを行うとき、セット間の休息時間(インターバル)はどのように設定していますか?

30秒以内でサクサク回すのか?それとも3分くらいしっかり休んでから次のセットに入るのか?

実は、この「休息時間」も筋トレの効果に影響を与える大事な要素です。今回は「休息時間をどう設定すべきか」について解説したいと思います。

セット間の休息時間の影響

インターバルを取る女性

近年の研究によって、以下のような影響があることがわかってきています。

・基本的には長めの休息が効果的
多くの研究では、休息を60秒以上取る方が筋力・筋肥大の効果が出やすいと報告されています。特に複合関節種目(ベンチプレスやスクワットなど)では顕著です。

・短い休息でも筋肥大は可能
60秒以下の休息でも筋肥大は起こります。ただし、扱える重量や回数が落ちて総ボリュームが減る点には注意。また、低重量・高回数の場合は“短休の方が”筋肥大効果が高いという報告もあります。こちらは短関節種目(ダンベルカールなど)に顕著です。

・代謝ストレスとホルモン応答
短い休息では代謝産物が溜まり、筋肉の成長に必要な成長ホルモンが一時的に上がります。ただし、それが長期的な筋肥大に直結するかは不明。

・筋力重視なら長い休息が圧倒的に有利
特にSchoenfeldら(2016)の研究では、3分休息を取ったグループの方が、1分休息グループよりも筋力が大きく伸びました。

最適な休憩時間場合目的によって変わる

結論をまとめると

筋肥大狙いなら:60〜90秒を基本にしつつ、種目によっては2〜3分。

筋力狙いなら:2〜5分の長い休息を。毎セット十分な筋力発揮ができるようにしっかり休みましょう。

筋持久力狙いなら:30〜60秒を基本にしつつ、効率や追い込みを重視する補助種目はさらに短くてもOK。

つまり「目的と種目によって休息時間を変える」ことがベストです。

休息・セット設計の変化パターン案

トレーニングする男性

休息時間もトレーニング負荷のひとつ。同じ刺激に慣れてきたら、パターンを変えてみるのも時には有効です。

1.ブロック方式
最初の 2〜3 週間は “中休型(60–90秒)” を中心に据えて代謝ストレスを高め、後半 3〜4 週間で “長休重視(2–3分)” に切り替えて筋力・張力刺激を強める。

2.混載方式
同じ部位のトレーニング種目で “長めの休息” と “短めの休息” を併用する。例:ベンチプレスは重めで 2–3分休息 → その後のペックフライは 60–90秒休憩で回数多め。

3.休息漸減方式
1種目につき、最初は休息を長めに(2分) → セットを追うごとに休息を短くしていく(1分半 → 1分 → 45秒)というビルドダウン方式。疲労耐性を訓練できるが、フォーム維持に注意。

休息時間もトレーニングの一部

インターバルもトレーニングの一部

「休息時間」は削るべき無駄時間ではなく、トレーニングの質を決める“負荷”のひとつです。

今回の記事を参考にしつつ、自分の目的と体の反応を見ながら、最適な休息時間を見つけてください!

この記事のライター

physica編集部

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