
快適な環境でパフォーマンスUP!運動に最適な気温・室温の目安 - physica
皆さんは運動をするとき、気温や室温を気にしていますか?
実は、運動する場所の気温や室温は、運動のパフォーマンスや快適性に大きく影響します。暑すぎるとバテてしまうし、寒すぎると体が動かないといった経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
今回は、屋外と屋内の運動に最適な気温や室温の目安をご紹介します。このポイントを押さえて、もっと効率よく、そして安全にフィットネスを楽しみましょう!
屋外での運動に最適な気温
ウォーキングやランニング、特にマラソンのように長時間体を動かす運動では、体温をいかに効率よくコントロールできるかが重要になります。

最適温度:6℃〜13℃
一般的に、このような運動に最も適しているとされている気温は6℃〜13℃です。
このくらいの気温だと、体が運動で発生する熱を効率よく放散でき、体温が過度に上昇するのを防ぐことができます。結果、長時間でも安定して動き続けられるようになります。
実際、2012年の研究(El Helouら)では「マラソンの世界記録は平均気温10℃前後で出やすい」と報告されています。
20℃以上は注意!
気温が20℃を超えると、体は体温を下げるために汗をかき、血液を皮膚の表面に集中させます。その結果、筋肉への血液供給が減少し、パフォーマンスが低下し始めます。
特に26℃以上、かつ湿度が高い日は熱中症のリスクが非常に高まるため、無理は禁物です。早朝や夜間など、比較的涼しい時間帯に切り替えたり、ペースを落としたりする工夫が必要です。アスファルトの照り返しにも注意しましょう。
また、Galloway & Maughan(1997)は「気温が30℃を超えると持久系運動の継続時間が大幅に短縮される」と指摘しています。
屋内での運動に最適な室温
屋内の運動では、外気温に加えて湿度も重要な要素になります。

最適温度:21℃〜23℃
一般的に、屋内の運動に最も適しているとされている室温は21℃〜23℃です。
実際、多くのジム(筋トレがメインのパーソナルジムなどを除く)では、快適な運動環境としてこのあたりを目安に室温が設定されています。これは、様々な運動をする人が快適に過ごせるよう配慮された温度です。
筋トレがメインの場合:26℃〜28℃
筋肉の機能が最も活性化すると言われる温度は26℃〜28℃とも言われています。これは、筋肉の柔軟性が高まり、怪我のリスクを減らすためです。ただし、この温度は有酸素運動や筋トレでも多関節種目を多く行う人にとっては暑く感じられるかもしれません。
最適湿度:40%〜60%
室内でのトレーニングでは、湿度も重要な要素です。最適な湿度は40%〜60%とされています。湿度が高すぎると汗が蒸発しにくくなり、熱中症のリスクが高まります。
季節ごとのフィットネス戦略例

春:気候が穏やかで運動に最適。ランニングやサイクリングの習慣化におすすめ。
夏:早朝や夕方など涼しい時間帯を選び、水分・塩分補給を徹底。屋内トレーニングの活用も◎。
秋:涼しさでパフォーマンスが上がりやすく、マラソン大会など持久系イベントに向いた季節。
冬:室内トレーニング(筋トレ、ヨガ、HIITなど)を取り入れつつ、防寒対策をして屋外でも動く。
自分に合った環境を見つけよう

最適な気温や室温は、あくまで一般的な目安です。最終的には、ご自身の体調や運動内容、そして何より「心地よい」と感じる環境が一番大切です。
• 屋外で運動する際は…
涼しい時間帯を選んだり、水分補給をこまめに行ったりするなど、熱中症対策を万全に。
• 屋内で運動する際は…
空調の風が直接当たらない場所を選んだり、適度に休憩を挟んだりしながら、快適な環境を保ちましょう。
これらのポイントを参考に、ぜひ日々のフィットネスをより快適に、そして安全に楽しんでくださいね!
この記事のライター

physica編集部
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