
基礎代謝と筋トレのアフターバーン効果:痩せやすい体を作る科学的アプローチ - physica
こんにちは、フィジカ編集部です。
ダイエットの基本と言えばやはり適切な食事管理ですが、より健康的に痩せるためには筋トレによって代謝を上げる(消費カロリーを増やす)ことも重要なポイントです。
これを理解し活用することで、より効率的なダイエットやボディメイクが可能になります。
今回は、筋トレをすることでどのように代謝が上がるのかを具体的に解説します。

筋トレで上がる代謝:基礎代謝

まずは皆さんもよく耳にするであろう「基礎代謝(BMR)」について。
基礎代謝とは、簡単に言えば「何もしなくても消費されるエネルギー 」のこと。心臓を動かす、呼吸をする、体温を維持する、などの生命活動に使われるエネルギーです。
この代謝量が大きい人ほど、そのエネルギー源としてより多くの脂肪が燃やされると言われています。
つまり、何らかの方法で基礎代謝を上げれば「今より痩せやすく太りにくい体になる」ということになります。
基礎代謝の内訳
ところで、基礎代謝と言っても具体的には体のどの部分でそんなにエネルギーが使われているのでしょうか。
その内訳はおおよそ以下の通りです。

実に6割以上が脳と肝臓と筋肉で使われています。
よく「筋肉をつけると基礎代謝が上がって痩せやすくなる」と言うのは、この脳と肝臓と筋肉の中で唯一意図的に増やせるのが筋肉だからです。
筋肉が増えると基礎代謝は上がるが…
上のグラフからも分かるように、基礎代謝の内訳として筋肉の占める割合は約18%です。
ということは、例えば基礎代謝が 1530kcal/日 の人は、何もしなくても1日に 約275kcal が筋肉で使われている計算になります。
仮にその人が筋トレ未経験者だった場合、頑張れば最初の1年で15%程度は筋肉を増やせますので、これで 約41kcal ほど基礎代謝を上げることができるわけです。
ちなみに、41kcal は「コンビニのおにぎり1/5個分」相当のカロリーです。
正直、筋肉が増えれば基礎代謝は上がるといっても、これでは大したダイエット効果はなさそうに思えてしまいます。
とくに女性の場合は、筋肉が男性よりもつきにくいので、基礎代謝の上がり幅はさらに小さくなってしまいます。
筋トレで上がる代謝:アフターバーン効果

では筋トレしても意味がないのかというと、決してそんなことはありません。
ダイエットをする人にとって、筋トレには基礎代謝を上げること以外にも恩恵があるのです。
それが「アフターバーン効果」。
筋トレなどの激しい運動を行った後、数時間〜48時間程度エネルギーを消費し続ける現象のことです。
筋トレとは、言わば筋肉にダメージを与える行為。これによって筋繊維は微細に傷付きますし、疲労物質は体内に蓄積します。そういった損傷を修復するために私たちの体細胞はせっせと働いてくれるわけですが、その作業にもエネルギーは必要なのです。
つまり定期的に筋トレを行っている期間というのは、普段の生活よりも脂肪を燃焼しやすい状態になっているのです。
アフターバーン効果を最大化するには
1. 大きな筋肉を鍛える種目を取り入れる
例)スクワット、デッドリフト、ベンチプレスなど
これらは大きな筋肉を中心に全身の様々な筋肉同時に使うため、エネルギー消費が多く、アフターバーン効果も高まります。
2. 高強度で短時間のトレーニングを行う
筋トレの際、軽い負荷で長時間続けるよりも、重い負荷で短時間集中して行う方がアフターバーン効果が強くなります。
3. トレーニングは週2〜3回行う
トレーニングプラン例)

筋トレ後、数時間〜48時間ほど続くアフターバーン。この状態を継続的に作るにはコンスタントなトレーニングが必要です。ハードなトレーニングが可能な方は週2回、そこまで体を追い込む自信のない方や初心者は週3回程度の頻度が適しています。
3. ビタミンB群は必ず摂取
筋肉といえば材料になるのはタンパク質ですが、代謝を助けるのに必要なのはビタミン(特ビタミンB群)です。タンパク質と同時に摂れる食品としては、豚肉・卵・納豆 などがありますが、足らない場合はサプリメントも有効です。
まとめ

基礎代謝を高め、アフターバーン効果を得ることで、効率的に痩せやすい体を作ることができます。重要なのは、いずれにしても筋トレをコンスタントに行うことです。
✔︎ 筋トレで筋肉量を増やし、基礎代謝を上げる。
✔︎ 特に強度の高いトレーニングでアフターバーン効果を活用する。
✔︎ タンパク質やビタミンの摂取は欠かさず、休養を挟みながら行う。
これらを習慣にすれば、健康的で持続可能なダイエットを成功させることができます!
この記事のライター

physica編集部
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