【大相撲】意外と知らない力士の“階級”の意味と由来(横綱〜序ノ口) - physica

こんにちは、フィジカ編集部です。

大相撲ファンにはお馴染みの番付表。

横綱、大関、関脇、小結、前頭…。力士の実力を示すこの番付には、実は長い歴史と深い意味が込められています。

今回は、大相撲の「番付の由来」について、わかりやすく解説します!

「番付」

大相撲の番付表

「番付(ばんづけ)」とは、力士たちの順位。またはそれを示した表(番付表)のことを言います。

本場所前に日本相撲協会が発表し、新聞やネットでも大きく報道されるので、ご存じの方も多いでしょう。

番付は単なるランキング表ではなく、格式や歴史、文化が詰まった独特の世界観を持っています。

■ 横綱(よこづな)

意味・由来: 土俵入りの際に締める白い綱(横綱)から。

補足: 「横綱」は、もともと大関の中で特に強い力士にだけ認められる“名誉称号”でした。独立した階級として正式に番付表に記載されるようになったのは、1890年(明治23年)の5月場所から。横綱になると、他の階級と違い「降格がない」のも特徴です。だからこそ、品格や人格も重要視されます。

■ 大関(おおぜき)

意味・由来: 以前は関取(十両以上の力士)の中の最高位だったので、関取の「」に偉大の「」を付けて「大関」というのが由来とされています。

補足: 上記の横綱が正式な階級として確立するまでは、大関が番付の最高位でした。

■ 関脇(せきわけ)

意味・由来: 「大をつとめる者」が由来とされています。

補足:古代の日本では「二番手」に当たる人のことを「脇」と呼んでいました。今でこそ番付の中では三番手ですが、トップに横綱が追加されるまでは大関に次ぐ二番手だったので「関脇」です。

■ 小結(こむすび)

意味・由来:諸説あり、はっきりとはわかっていませんが「口のび」を語源とする説が有力とされています。

補足:小口は「始まり」、結びは「終わり」を意味します。最後の三試合(結びの三番)を務めることの多かった三役(大関・関脇・小結)の中で最初の階級が小結です。

■ 前頭(まえがしら)

意味・由来: 「相撲の」が由来とされています。

補足:前相撲とは、番付に載っていない力士たちのこと。それの頭なので、番付には載っていて役(横綱+三役)のない力士を指します。

◼︎ 十両(じゅうりょう)

意味・由来:かつての年俸が「十両」だったことから。

補足:かつては存在しなかった階級です。1888年(明治21年)の給与制度の導入で幕下の上位10枚目以内の力士に給与を支給したことから生まれた階級で、正式名称は「十枚目」。ただし、これだと十枚目筆頭より下が「十枚目二枚目、十枚目三枚目…」となってしまいややこしいので、現在は「十両」と呼ぶのが一般的。

◼︎ 幕下(まくした)

意味・由来:十両のなかった時代に「内のすぐの階級」だったことから。

補足:正式名称は幕下二段目。その名の通り番付では上から二段目に記載されます。

◼︎ 三段目・序二段・序ノ口

意味・由来:「三段目」は番付表の“上から三段目”、「序二段」は“列の二段目”、「序ノ口」は“列の一段目(入り口)”から。

補足:シンプルに番付表に記載されている位置に由来した名称です。


力士の階級に付けられた名称は、大相撲の歴史・格式を感じさせるものばかり。その一つ一つに意味があり、力士たちはその名に恥じぬよう日々土俵で戦っています。

次に番付表を目にしたときは、ぜひその名前の由来にも思いを馳せてみてください。

この記事のライター

physica編集部

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