
【フィットネス】有酸素運動は20分以上しないと脂肪燃焼しない!?【都市伝説】 - physica
こんにちは、フィジカ編集部です。
巷でまことしやかに囁かれる「有酸素運動は20分以上行わないと脂肪燃焼しない」という都市伝説…みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
今回、我々はこの都市伝説の真相に迫るため、有酸素運動と脂肪燃焼の関係について調査を試みることにしました!
都市伝説の背景

調査を始めると、まずこの都市伝説が広まった背景に、有酸素運動とエネルギー供給の「ある仕組み」との関係が浮かび上がってきました。
なんと有酸素運動には、開始直後は体内の糖質が主なエネルギーとして使われ、その後、脂肪も徐々にエネルギーとして使われるようになるという、まさかの二段構えの仕組みがあるらしいのです!
脂肪は、中性脂肪として体に蓄えられた状態から筋肉でエネルギーとして使える状態になるまでに分解したり血液中を移動したりとやや時間がかかる。
新たな事実

さらに調査した結果、人間は脂肪を使わなくても筋肉に蓄えられている「ATP」という直接的なエネルギーや、それが切れても糖質から生み出したATPを使って体を動かすことができることもわかりました。
しかし、この「糖質からATPを生み出す」という方法では、エネルギーの供給スピードは速いものの、供給量に限りがあるので長時間体を動かすことはできません。
一方「脂肪でATPを再合成する」という方法なら、酸素が必要な上にそのプロセスが複雑なのでスピードこそゆっくりですが、エネルギーの供給量としては大きいため、長時間の運動が可能となります。
そのため、有酸素運動では最初こそ供給スピードの速い糖質がエネルギーとして使われるものの、そのうち安定してエネルギーを供給できる脂肪がその割合を増していき、最終的に20分あたりでそれが最大になります。
ただし、これはあくまで安静状態から運動を開始した場合の話。通常は生活している時点でエネルギーは消費しているし脂肪も使われているので、有酸素運動の開始直後も20分後も脂肪の使われる割合はそこまで変わらない。つまり、実際は「20分の有酸素運動」と「10分ずつ2回に分けて行った有酸素運動」の脂肪燃焼量に大差はない。
都市伝説の真相
つまり、有酸素運動を行っている以上、脂肪は最初から燃焼し始めているので「20分以上行わないと脂肪燃焼しない」ということではないようです。
どちらかと言うと
「20分以上行うとより多くの脂肪を燃焼する」(運動時間が長いんだから当たり前)
が正しい表現なのでしょう。
運動の強度的な意味で「20分以上続かない運動は有酸素ではないので脂肪燃焼しない」だったらまだ納得できた。
調査終了
結局、都市伝説は“嘘”でした。
20分未満の有酸素運動でも脂肪は燃焼します。
であるならば、短い時間でも有酸素運動を行う意味は大いにあります。
普段忙しくてまとまった運動の時間を取れない人でも、ひとつ前の駅で電車を降りる、家のまわりを一周だけ歩く、そんなちょっとの積み重ねが脂肪燃焼に繋がるという結論を得て、この都市伝説の調査を終了したいと思います。
※ この物語はフィクションです。
この記事のライター

physica編集部
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