世界一デカいタンパク質は名前の長さも世界一!!その文字数◯◯字!! - physica

こんにちは、physica編集部です。

突然ですが、「世界で一番大きなタンパク質」って何か知っていますか?

人間の体や筋肉を作るのに欠かせないタンパク質ですが、実はその中にある意味「規格外」なモンスタータンパク質が存在するんです。

その名も、「チチン(Titin)」。

衝撃の文字数!チチンの「本名」は何文字?

チチンが世界一なのは大きさだけではありません。チチンを化学名で表記すると、その文字数はなんと……

189,819文字

もはや脳がバグりそうな数字。

一般的な小説1冊の文字数が約10万文字と言われているので、タンパク質たった1つの名前が、小説約2冊分の長さに匹敵することになります。

当然、こんな長すぎる名前、世界中のどの辞書にも載っていません。(そもそも化学名は「単語」として辞書に載りません)

ただ、物質の名称には違いないので、しばしば「世界一長い英単語」などとネタにされることもあります。

実際に発音するとどうなる?驚きの検証結果

「じゃあ、実際に読んでみたらどれくらい時間がかかるのか?」

そんな疑問を抱き、実際にチチンの本名を最初から最後まで音読しようと挑戦した猛者が海外にいます。

その結果がこちら↓

 読破にかかった時間:約3時間33分

名前を1回呼ぶだけで、映画『タイタニック』を1本見終わってしまいます。

なんですか?これ何かの修行ですか?

ちなみに、名前の最初と最後はこんな感じです。

「Methionylthreonylthreonylglutaminylarginyl……(中略)……isoleucine」

このようにアルファベットが延々と19万文字近く繋がっています。

※チチンの化学名がどうしても気になるという方は、サラ・マッカロックという方が個人ブログに189,819文字の化学名を記載していますので、覚悟してご覧ください。

チチンの化学名(海外個人サイト)

なぜ、そんなに名前が長くなってしまったのか?

これには、化学界隈のルールみたいなものが関係しています。

タンパク質は、たくさんの「アミノ酸」が数珠繋ぎになってできています。そしてタンパク質の化学名というのは「そのタンパク質に含まれるアミノ酸の名前を、端から順番に全部繋げる」ということになっているのです。

ちなみに、世界一大きなタンパク質であるチチンに含まれるアミノ酸の数は3万4350個。

3万個以上のアミノ酸の名前をすべて生真面目にドッキングさせた結果が18万文字を超えるモンスターネームなのです。

で、その「チチン」って何?

筋肉は筋繊維の束で出来ており、筋繊維は筋原繊維の束で出来ています。

つまり筋肉の最小単位が筋原繊維です。

この筋原繊維をさらに細かく見てみると、「ミオシン」という太いフィラメントと「アクチン」という細いフィラメントが重なるような構造をしています。

▲こんな感じで。

そして、このミオシンがアクチンの間に滑り込むことで筋肉は収縮し、逆に引っ張られると両者が離れて筋肉は伸びるのですが

この時、伸びすぎないようにミオシンを繋ぎ止めるバネのような働きをしているのが、弾力のある巨大タンパク質「チチン」です。

ちなみに「チチン(titin)」という名前は、ギリシャ神話に登場する巨神族「ティターン(titan)から来ています。

散々ネタっぽく扱ってきましたが、このチチン、実はものすごく大きくて、ものすごく重要な役割を担うタンパク質でもあるんです。

この記事のライター

physica編集部

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