HIITと何が違う!?スプリントインターバルトレーニング「SIT」の効果とは - physica
今回は、短時間で劇的な効果が得られると話題の「SIT」について解説したいと思います。
いかにも「運動はしたいけれど、まとまった時間が取れない」「効率よく脂肪を燃やしたい」という方の助け船となりそうなトレーニング方法ですが、その効果とはいかに!?
SIT(スプリント・インターバル・トレーニング)とは

SITとは、「ほぼ100%の全力を出し切る運動(スプリント)」と「短い休息(インターバル)」を繰り返すトレーニングです。
例えば、「30秒間の全力ダッシュ + 4分間のウォーキングorジョギング」を4〜6セット行う といったメニューが一般的です。
30秒間の全力ダッシュとは、ほぼ「本気の200m走」と捉えて問題ありません。基本的にはトラックで行うトレーニングですが、ジムで行う場合はエアロバイク(スピンバイク)を使用すれば可能です。トレッドミル(ランニングマシン)は速度の変更に時間がかかることと全力ダッシュ時のマシン操作に危険が伴うことから向きません。
HIITとの違い

インターバルトレーニングと言えば、HIIT(高強度インターバルトレーニング)が有名ですが、つまるところSITもその一種です。SITはその中でも特に強度の高いトレーニングになります。

一般的なHIITのプロトコル「タバタ式」を比較対象にするなら、SITの方がスプリントの強度が高く、その分インターバルが長いといったイメージです。
全体的にどちらも同等の効果がありますが、HIITがフィットネスレベルで取り入れやすいのに対して、SITは普段から走り込んでいることが前提のほぼアスリート向けのトレーニングになります。

持久力の向上に関しては、大差がないかHIITの方がわずかに上回る研究結果がほとんど。(実験の性質上どうしても被験者が訓練されたアスリートになってしまうため、有意な伸び代の測定が難しいのではないかとの見方も)
SITがもたらす5つの効果

1. 短時間で「持久力」が向上する
数時間のサイクリングやジョギングをするのと同等、あるいはそれ以上の心肺機能向上効果があることが研究で示されています。週に数回、合計数分間の全力運動だけで、ミトコンドリアの働きが活性化し、疲れにくい体へと変化します。
2. 脂肪燃焼と「アフターバーン効果」
運動中の消費カロリーはもちろんですが、SITの真価は運動後にあります。激しい運動によって乱れた代謝を元に戻そうとする過程で、運動後も数時間にわたって代謝が高い状態が続くEPOC(運動後過剰酸素消費量)、通称「アフターバーン効果」が期待できます。
3. インスリン感受性の改善
SITは血糖値のコントロールにも有効です。短時間の全力運動が筋肉内の糖を急激に消費するため、インスリンの効きが良くなり、糖尿病などの生活習慣病予防に役立つとされています。
4. 速筋繊維の活性化
スプリントには筋肉の速筋繊維が動員されます。これは加齢で衰えやすい部分でもあるため、アンチエイジング的な観点でもメリットがあります。
5. メンタルと脳へのポジティブな影響
高強度の運動は、脳由来神経栄養因子(BDNF)の分泌を促すとされています。これにより、集中力の向上やストレス耐性の強化など、メンタル面でも大きなメリットが得られます。
楽なトレーニングというわけではない
SITは、短時間で効果を得られるトレーニングですが、それは「楽して効果を得られる」という意味ではありません。
タイパ(タイムパフォーマンス)が良い分、かなりハードな運動になるので、運動初心者にも不向きです。脂肪燃焼が目的の場合は、タバタ式のHIITまたは短時間の筋トレから始めた方が良いでしょう。
一方で、レースでの記録を伸ばしたい市民ランナーや各種スポーツのパフォーマンスアップを目指す方には非常に有用なトレーニングになります。
この記事のライター
physica編集部
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