卓球はなぜ「ピンポン」と呼ばれるのか? - physica

卓球のことを「ピンポン」と言いますよね。

英語では「Table Tennis(テーブルテニス)」と呼ばれるのが一般的ですが、ピンポンという名称はどこから来ているのでしょうか?

今回は卓球の歴史を辿りながら、その謎に迫ってみたいと思います。

卓球

卓球とピンポンの生い立ち

■ 発祥はイギリスの上流階級サロン

卓球の起源は19世紀後半のイギリス。

当時、屋外スポーツだったテニスを室内で楽しむために、食卓を使って遊んだのが始まりとされています。

ワインのコルクを丸く削ったものをボール代わりにし、本をネット代わりに立て、葉巻の箱のフタをラケットにしてプレーしていたといわれています。

■ 卓球セットの商品化

1891年、チェスなどのボードゲーム用品メーカー「ジェイクス・アンド・サン社(現・ジャック・オブ・ロンドン社)」が、『ゴシマ(Gossima)』という商標でコルク製のボールを使った卓球用具一式を発売しましたが、商業的に失敗。

最初の商品は鳴かず飛ばず

■『ピンポン』の誕生

しかしその9年後、ロンドンで金属加工会社を経営するジェームズ・ギブが、ニューヨークで見つけたセルロイド製のボールをジェイクス・アンド・サン社の社長ジョン・ジェイクス三世に紹介したことで歴史は動き始めます。

卓球の歴史が変わる瞬間

ジョンは、『ゴシマ(Gossima)』のボールをコルク製からセルロイド製に換え、またそのボールを打つ際の音から商品名を『ピンポン(Ping Pong)』と変更して再販すると、商品は大ヒット。軽快に跳ねつつも家具や食器に当たっても安心なセルロイド製のボールが屋内でのプレーにこの上なくマッチしていました。

思い切ったネーミング

■ 娯楽から競技へ

これにより『ピンポン』は「卓球(Table Tennis)」という競技性を表した名称とともに一般市民にも広まり、イギリス国内では「ピンポン協会」と「卓球協会」という2つの協会が発足するに至ります。

よくあるパターン

このあたりから卓球は娯楽から競技へと発展していきます。

1926年、ロンドンで第1回世界選手権が開催。同年に国際卓球連盟(ITTF)が設立され、ルールや用具の統一が進み、国際スポーツとしての基盤が整います。

「卓球協会」も(発足後に『ピンポン』が登録商標だったことに気づいて解散した「ピンポン協会」と統合するかたちで)「英国卓球協会」と名称を新たにし、ITTFへ加入。

「卓球」の名称か定着した決定的瞬間

こうして、「卓球」は国際的なスポーツとして世界中の人々にプレーされるようになっていったのです。

■ 一方、日本では

日本では、『ピンポン』のヒットにより卓球がイギリスのみならずヨーロッパ全土に普及していた1902年に「日本体育の祖」こと坪井玄道によってフランスから輸入され、学校体育を中心に広まっていきました。

実はドッジボールを輸入したのもこの人

近年はプロリーグ「Tリーグ」が発足し、さらなる盛り上がりを見せています。

ルールと用具の変化

卓球は時代とともにルールも変わってきました。

・21点制 → 11点制へ変更
・ボールの大きさ変更(38mm → 40mm)
・セルロイドからプラスチックボールへ移行

これらはラリーを長くし、より観戦しやすくするための改革でした。

愛すべきピンポン

ピンポン

ということで、卓球の歴史を見ると「卓球」は競技名、「ピンポン」は商品名、基本的に2つは同じものを指すというのが結論となりました。

近年はスピード、回転、戦術の高度化により、“超高速のチェス”とも呼ばれるほど戦略的なスポーツへと進化している卓球ではありますが、その原点は一般市民が楽しめるように生み出された『ピンポン』だったのです。

やはり卓球と言えば、室内で家族や仲間と一緒にストレス解消や娯楽として楽しめるのが大きな魅力なんですよね。

この記事のライター

physica編集部

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